体内のPFAS蓄積量を知り、健康被害の予防に役立てましょう。
PFAS血液検査のおすすめ
Q1:なぜ、血液検査を始めたのですか?
A1:全国各地でPFAS汚染が明らかになり、PFASが健康被害をもたらす発がん物質として注目されています。愛知県内でも土壌や河川、地下水など複数の地点から検出されています。健康被害を予防し、住民の皆さんとPFAS汚染対策に取り組もうと検査を開始しました。
Q2:PFASは、健康にどのような影響を及ぼしますか?
A2:PFAS研究が進んでいる欧州や米国によると、腎臓癌や精巣癌、乳癌、甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、脂質異常、出産関連で低出生体重児や妊娠高血圧症などの発症に影響していると言われています。
Q3:血液検査でわかることは何でしょうか?
A3:血液検査では体内のPFAS蓄積量を知ることができます。PFASは環境中で分解されにくく、水や食品などを通して体内に蓄積されます。健診と同様に定期的に検査を受けることで、体内のPFASが減少しているかどうかを判断できます。
Q4:検査後は、どうしたらよいでしょうか?
A4:血中濃度が2ng/ml以上の方には、必要に応じて受診案内をいたします。PFAS相談外来にて腹部エコーや血液検査などの追加検査を保険診療で行いますのでご安心下さい。「PFASガイドブック」をもとに生活上のアドバイスも行います。
Q5:子どもは、血液検査を受けられますか?
A5:お子さんの体内汚染を心配される声を沢山頂いています。米国やカナダでは1歳~、欧州や韓国では3歳~検査の対象です。千秋病院では小学生以上を対象としますが、怖がらずに採血が受けられるなら就学前でも可能です。ご相談下さい。
Q6:高齢者に検査は必要ですか?
A6:だれもが「健康で安心して暮したい」と願っています。年齢に関係なく、定期的な健診と同じように血液検査をおすすめします。ご一緒に健康被害を予防しましょう。
Q:有機フッ素化合物(PFAS:ピーファス)とは、何ですか?
A:人工的に作られた化合物です。水や油をはじき熱や薬品に強いため、原子爆弾や泡消火剤の製造など軍事利用に始まり、様々な工業製品・生活用品に使用されています。
PFASの地下水汚染は広がり体内への蓄積は進行しています!
令和3年、愛知県の豊山配水場の原水と浄水から国の基準値を超えるPFASが検出され配水が停止されました。環境省「令和4年度 公共用水域及び地下水のPFOS及び河川・地下水のPFOA調査結果一覧」によると、その後も愛知県内の3か所で国の暫定目標値(50ng/㍑)を超えるPFASが確認されています。超えた自治体は、春日井市(地下水)、半田市(地下水)、刈谷市(河川)の3市3か所でした。現在、愛知県は県内11か所で浄水場原水のPFAS検査を定期実施していますが、目標値を超える結果はあらたに出ていません。
転載元:社会医療法人社団健生会PFAS専門員会「PFAS血液検査のご案内」